
リアンは、顔にできた発疹が無くならないという悩みを持って相談に来ました。 私は、彼女の生活、ストレスの度合い、健康、食生活、運動そして家族といった彼女の背景について尋ねてみました。 彼女は20代前半で、瞑想を行っています。ほかにも様々な健康法を試しましたが、発疹が消えることはありませんでした。 彼女は静かな性格の持ち主です。発疹があること以外では、彼女の存在に気づかない人が多いとリアンは言います。 そこで、私はリアンに発疹という存在になったことを想像してもらい、自分を表現してもらいました。 私は赤い 私は隠れることができない 私は傷つきやすい 私は消えてなんてあげない 私は人を押しのけたい 私は醜い 私は燃え上がっている 私は、彼女が発疹の役になって自分を表現した時、身体の中でどう感じたかを尋ねました。彼女からは、傷つきやすい、熱い、居心地が悪いといった感覚があったという言葉が聞こえてきました。 次に、私は発疹が口にした言葉を振り返ってみることにしました。例えば「赤い色について教えて」という問いかけをすると、赤い色が彼女の人生に隠されていることの意味を探り始めました。リアンは、赤い色が多く使われている中国の正月で起こった悲しい記憶を教えてくれました。リアンのお父さんはその時、家に帰って来ませんでした。 発疹が口にした他の言葉も、ストーリーを生み出してくれました。リアンが隠れていることについて話していると、お母さんから叩かれてどうしても隠れたかったことを語ってくれました。 私は、人を押しのけたいことについて聞いてみました。リアンは初めのうち何も説明できませんでした。なぜなら、彼女は優しい性格の持ち主で、いつも他の人に何かをしてあげることを望んでいるからです。私たちは、もう少し掘り下げてみることにしました。すると、こんなことがはっきりと見えてきました。彼女は人間関係において、いつも何かをしてあげることに慣れていて、それは人を近づけないようにするためにしていたのです。つまり、人から何かをしてもらうということは、人から近づかれることを意味しています。 ワークにおいて大きな勢いをもたらしたのは「人を押しのける」ということについてです。私はリアンに、私に向かって「あなたを押しのけたい」と言うように促しました。恥ずかしくて言い難かったこの一言は、大きな力を生みました。私はさらに、私の手を押して「押しのける」ことを身体で感じることを勧めました。リアンは最初、試すようにやっていましたが、だんだんと強くできるようになってきました。そして、すべてのエネルギーを手に込めることができました。 最後に、私は彼女に感じてもらいました。怒りというものを。リアンは怒りを身体で感じることをしてみました。 私は彼女に二回しか会っていませんが、後に彼女は、ほとんどの発疹が消えたと教えてくれました。そして、人生や人間関係において、以前よりも主張することができるようになったとも伝えてくれました。
投稿者 Steve Vinay Gunther